がん看護専門看護師という働き方

専門看護師の分野である「がん看護専門看護師」としての働き方について紹介します。

がん看護専門看護師は精神的に強い看護師にオススメ

「がん看護専門看護師」は専門看護師の一種で、がん患者の看護を主な仕事としています。
かつて不治の病と言われ、死に直結することもあるがんの治療とその患者の看護には、身体的なケアだけでなく精神的なケアが必要。
現代の医療技術の進歩によってがんの克服方法もしだいに見つかってきてはいますが、早期発見が何よりも大切で、発見するのが遅い場合やがんの進行が速い場合には命の危険性が高まってしまいます。
がんがどのような病気であるのか知れ渡っていることもあり、がん告知を受けた患者さんのショックは非常に大きく、日夜不安や動揺、死の恐怖にさらされます。
この不安、動揺、死の恐怖といったものをなるべく和らげるためにもがん看護専門看護師の役割は重要です。

黄色のリボンのアイコンがん看護専門看護師の資格を得る条件黄色のリボンのアイコン

真珠のアイコン看護師国家免許を取得している。
真珠のアイコンがんに関連した5年の臨床経験がある。
真珠のアイコン大学院のがん看護専門看護師コースを受けている。
真珠のアイコン臨床で上級実践を6ヶ月以上経験している。
真珠のアイコン専門看護師認定試験に合格している。
寄り添う手のイメージ写真また、患者の心や体の負担を軽減する役目がある「がん看護専門看護師」は、その患者の生死を見守らねばならず、辛い経験をすることもあります。
実際にがん患者に携わった経験のある看護師ならば、その看護のたいへんさが身に染みてわかるのではないでしょうか。治療の効果が発揮されて病状が回復すればいいのですが、中には全く好転せずに悪化の一途を進む患者もいます。がん治療には体への負担が大きく、患者が辛い思いをする場面もあります。
患者が痛々しく思え、看護するこちらが見ていられなくなることもあるかもしれませんが、そんなときにも目をそらすことなく病気と闘う患者の姿を見届けなくてはなりません。

「がん看護専門看護師」は精神的に強く、看護のプロとしてその仕事に徹することのできる人でなければ務まりません。
病や死への恐怖から患者が不安定な状態に陥ったときでも、患者の気持ちに寄り添い、ときには毅然とした態度で接する必要があります。暴言を吐かれたとしても、大人になって対処できる余裕と広い心を持ち合わせている人が向いていると言えるでしょう。

「私の性格では無理……」と思う人は、プロ意識の高さや経験が本来の性格の弱さをカバーすることもあるのを忘れないでください。気弱で優しい性格でも、白衣を着ればどんな厳しい状況にも耐えられるという人もいます。