リエゾンナースという働き方

専門看護師の分野である「リエゾンナース」としての働き方について紹介します。

リエゾンナースに求められるのは共感する力

専門看護師の1種に精神看護の分野がありますが、この精神看護を行う看護師はリエゾンナース(精神看護専門看護師)と呼ばれています。
「リエゾン」(liaison)は、橋渡しや連携、つなぐといった意味を持つ言葉で、リエゾンナースは精神的な障害や疾患を持つ患者とその家族のケアを行う看護師です。
精神科看護に造詣が深く、精神科以外の診療科とも協力して高度な看護ケアを行うのが仕事です。

専門看護師認定試験に合格した看護師に認められている資格で、大学を修了し、大学院で専門の看護学を学ぶ必要があります。
豊かな知識と経験を持つ看護師だけに認められている資格なので、現場で第一線の看護師として活躍するだけでなく、立場上、他の看護師の相談に乗ったり、メンタル的な部分へのサポートを行う場合もあります。
ときには医師の相談相手やカウンセラーとしての立場が求められることも。
看護総長といった看護師のトップとして迎えてもらえることもあります。
大変な勉強は要りますが、収入アップやスキルアップのために先々転職を考えている人は、リエゾンナースの資格取得にチャレンジするのもひとつの手段ですよ。

黄色のリボンのアイコンリエゾンナースとして働く上で大切なこと黄色のリボンのアイコン

花びらを乗せた手のひらの写真リエゾンナースとして働きたいと考えている人がいるなら、患者のケアを行うときに、相手が何を感じ、どんなことに苦悩しているか、その人の立場になって理解してあげることが大切です。精神看護では他者との共感がとても重要ですが、それには患者の人生や今の状況をしっかりと把握していなければなりません。
患者の話を良く聞いた上で、本来その人が持っている適応力が上手く働くようになったり、元の元気を取り戻してもらえるようにするのです。医師を前にすると、治療や薬についての些細な疑問などはなかなか聞けないという人も多いものです。
そんなときに質問を聞けるように患者に話を向けてくれたり、医師との会話の手助けをするのもリエゾンナースの務めです。